留学生やワーホリの方にとっては現地の日系コミュニティとつながりを持つことを敢えて避ける人もいるかもしれませんが、実はそれはとてももったいないと言えます。
留学生やワーホリの方はカナダ文化を肌で感じたり、カナダ人との交流が最大の目的で来ているのに、なぜ日系コミュニティと関わるべきなのか疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。
私の考えは、日系カナダ人コミュニティの人たちとの交流があったおかげで、カナダの生活がより充実したものとなったと思います。
今回は、私の9年間のトロントでの経験を基に日系コミュニティの大切さについてまとめたいと思います。
親切で良い人が多い
日系コミュニティの方はカナダ生まれカナダ育ちの方もいれば、何十年も前に移住してきた方、数年間はカナダに住んでいる方がほとんどなので、留学生やワーホリの方から見れば、「大先輩」のような存在になります。
なので、日系コミュニティの方たちは慣れない海外の暮らしを自ら経験してきた人がほとんどなので、新しくカナダにやってきた方たちの苦労をよく理解してくれています。
必要であれば、親切に助けてくれる方もいますし、私自身はとてもよくしてもらいました。
もちろん、100人が100人、親切でやさしい人ばかりではないと思いますが、大方は本当に良い人です。
長年、カナダに住んでいるので現地の知識が豊富
日系コミュニティの方は生活面での知識はもちろんのこと、カナダの文化・仕事などなど、長くカナダに住んでいないとわからないことを肌感覚で理解しています。
こういった経験を基にアドバイスや有益な情報を教えてくれます。同時期に来た、ワーホリや留学生の友達よりも情報の信頼度も高いため、なにかに悩んでいたり、何らかの解決策をさがしているときには実用的で的確なアドバイスをもらえると思います。
良好なコネクションを作ることが可能
コネを作るという表現は日本語では少し「嫌味」っぽく聞こえますが、ここでは「カナダ的な感覚」での意味として使っています。「交友関係の幅を広げられる」という感じのポジティブな意味合いです。
日系コミュニティには、カナダ生まれカナダ育ちで日本語がほとんどできない方もいますし、カナダに移住して5年、10年、20年以上、トロントで暮らしている人もたくさんいます。
ですので、普段、語学学校やワーホリのソーシャル・サークルでは全く接点のない人達と知り合いになることが可能です。もちろん、歳の差がある場合は「友達」という付き合いにはなりませんが、それでも「知り合い」の輪が広がることは悪いことではありません。
デメリットも一応はある
残念ながら、デメリットもあるにはあります。それは「ムラ社会」的な一面です。
トロントの日系コミュニティは比較的大きい方なので、それほど気にする必要はないかもしれませんが、思ったよりも世間は狭いので、面倒なことがある“かも”しれません。
Noと言えないときもある
普段、お世話になっている分、お手伝いを買って出ることが必要なときも、あるにはあります。まあ、「たまに」であれば良いでしょうが、しょっちゅう参加しなければならないと面倒になるかもしれません。
ある程度、距離を置くことも時には必要なのかもしれませんね。
私の体験:JCBL(Japanese-Canadian-Baseball-League)
JCBLはトロントの日系草野球リーグのことで、毎年5月〜9月の毎週日曜日に軟式野球をしている日系コミュニティです。私は大学卒業後にJCBLに参加するようになり、その中の1チームに所属しておりました。
大学時代はこういった日系コミュニティに参加しておらず、卒業後はカナダ人の経営する会社で働いていたこともあり、私の場合、JCBLに参加していなければ日系コミュニティと全く関わりがありませんでした。
JCBLの公式フェイスブック:https://www.facebook.com/JCBL.Japanese.Canadian.Baseball.League/
JCBLには面白い人が多い
JCBLはかなり古くからあり、もう何十年も続いている組織です。ですので、日系カナダ人の方も多いですし、様々な経歴の方がいました。
・エア・カナダのパイロット
・医師
・鍼灸師
・日本食レストランのオーナー
・美容師
・IT技術者
・教育機関関係者
・語学学校関連の方
・日系企業の駐在員
とにかく多種多様な方がいらっしゃり、本当に多くの方と知り合うことが可能です。野球をやっている男性陣だけでなく、女性でもマネージャーとしてJCBLに参加される人も多いので、とても良い交流の場だと思います。
あと、本当に親切でやさしい方が多いです。
仕事の紹介をしてもらったことも・・・
JCBLを通して知り合った日本人の方に、その方が働いている会社に仕事を紹介してもらったことがあります。その会社は世界的な規模の会社で、カナダにはカナダ支部がありました。
残念ながら、その時は私が働けるようなエントリー・ポジションには空きがなかったため、面接までは行けなかったですが、一応、人事の方から電話で連絡を頂きました。
ファミリー・ドクター(主治医)を紹介してもらえた
カナダでファミリー・ドクターを探すのは難しく、とても骨が折れます。ですが、私はJCBLに所属していただけで、難なくファミリー・ドクターになって頂ける方を紹介して頂けました。
JCBLでのご縁がなければ、簡単には見つけることができなかったでしょう。
まとめ
留学生、ワーホリの方たちは日系コミュニティを完全に避ける必要はないと思います。むしろ、日系コミュニティと関わりをもった方がより充実したトロント生活が送ることができると思います。
もし関わりをもって嫌な思いをしたり、あなたに合わなければ、距離をおけば良いだけですし、若干ムラ社会な一面があることも否定はしませんから、自分に合ったペースで付き合えば良いでしょう。
私の場合はJCBLに参加したお陰でとても良い経験ができましたし、いざとなったときに頼りになる先輩や知り合いに出会えたのは大きな財産になったと思います。大学在学中から参加しておけば良かったと少し後悔をしているくらいです。
ですから、あなたも日系コミュニティの交流に参加して、良い出会いのチャンスを作れればと思います。
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